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「PMI」【Post Merger Integration】支援とは

PMI支援(M&A組織統合)

「PMI」【Post Merger Integration】支援とは、 M&A(企業の合併・買収)成立後の「統合プロセス」のことを指します。M&Aをすれば終わりではなく、合併・買収された側の社員が合併買収した側の会社に移動してくるため、そこには文化や方法論等の融合が求められます。したがって、新しい企業体制の下で、経営統合によるシナジーを具現化するために、長期的成長と企業価値の向上を支える会社のしくみを構築し、早期に一つの会社として機能するよう推進していくプロセスの全体を指します。PMIは、(1)「経営統合」:理念や戦略、マネジメント手法の統合、(2)「業務統合」:業務管理システムやインフラ・組織や人材の統合、(3)「意識統合」:組織文化や価値観・風土の統合 の3種類から構成されます。M&A後、企業規模にもよりますが、出来るだけ早期に、どれをどの順序で、いつまでに統合していくか、を決定して実施していくことがPMIの成功の鍵を握ります。

当社のPMI支援の特徴

当社のPMI支援の特徴

その中で、当社が支援するのは、「経営統合」と「意識統合」です。M&Aは異なる歴史を歩んできた組織と組織の統合ゆえに、管理システムといった業務面の整合以上に、それぞれの歴史を背景とする両社の企業文化や価値観の違いを、どのように融合していくかを最も重要視しています。なぜなら、そもそも慣れ親しんだ組織文化や価値観を手放し、新しい価値観に移行する、もしくは融合させるといっても容易なことではないからです。ましてや買収した側とされた側の立場的な心情の相違が組織融合を一層難しくします。文化の融合には時間がかかりますが、融合が始まり相互理解が促進されていくと、加速度的に新しい文化が醸成され始め、それに伴って、社員の意欲や組織の団結力が向上し、統合によるシナジーを持続的に最大化していきます。この経営統合や意識統合で成果が出始めると、業務管理関係の統合は比較的容易に進みます。

当社の「心理的安全環境の構築と整備」に重点を置く際の代表的な理論背景は、ワイク.Kの「組織の社会化理論」に依拠しています。ワイクは、異なる価値観を持つ組織や人間は、その相違(多義性)を認めた上で、相互を理解し連結行動を通じて(イナクトメント)受け入れ、相互の多様性が削減し共通のルールや価値観が生じる(安定性と創造性)、と述べています。またウィリー.Wは、個々の多様性が存在する融合前の状態を「内主観」とし、それが融合行動によって「間主観」に変化し、最終的にそれらが癒合して文化や共価値観が醸成された状態を「集主観」と呼称しました。それが無意識に共有されて風土となった状態を「超主観」としました。PMIは、M&Aによって生じる様々な変化をプラス方向にだけ導く難しいプロジェクトです。また、経営統合や意識統合に失敗すると、M&Aによるシナジーを得られないどころか、組織の崩壊を招くリスクもはらむ繊細なプロジェクトとも言えます。したがって、単純な研修やワークショップ程度で成功するものではなく、こうしたしっかりとした理論に則った戦略と豊富な経験によってのみ成功の道が開けると考えています。

当社の具体的なPMI支援の例としては、統合する側とされる側の文化や価値観の可視化、統合後のあるべき姿や理念・ビジョンの明文化、経営層の融合とチームビルディング、統一された方向性の理解と部下へのカスケードなどを端緒に、最初は丁寧に確実に、企業の上層部から融合を促進していきます。またこれらを実現する手法も、会議室にこもるだけでなく、非日常空間で焚火を囲む合宿、ワークショップ、定例会議、構造化インタビュー、組織サーベイ(調査)など、独自の手法を取り入れて実現します。

クライアントへのコミットメント

当社は、分厚い資料を提出するだけのコンサルティングは行っていません。創業から十数年にわたり蓄積してきたコンサルティングや教育実績と経験、大学院での研究に準拠した学術的な知見、経験学習理論に基づく腹落ち感ある“ボディワーク”や、焚火効果を活用した“焚火合宿”、関係対象者全員を対象とした融合ワークショップ開催など独自方法論を取り入れ、PMIプロジェクトの『具体的な手法・場所・活動』まで提供し、クライアントと一蓮托生の想いで「手足を動かして汗をかきながら」、成果の創出をお手伝いします。

まずは気軽にご相談ください。

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